【2026年最新版】著作権と生成AIの関係は?ITパスポート・中小企業診断士試験で狙われる「侵害の境界線」を解説

こんにちは。Office LOTUS 代表の渥美です。
私は現役の金融機関職員として金融業務に従事する傍ら、「副業中小企業診断士」として企業の伴走支援を行っています。
今回のブログのテーマは、「著作権と生成AI」です。

ITパスポート試験や中小企業診断士(経営法務)の学習において、
多くの受験生が「用語の暗記」で乗り切ろうとして苦戦するのが、
知的財産権。
なかでも「著作権」ではないでしょうか?
特に最近では、
生成AIの急速な普及により
「AIが作った絵に著作権はあるの?」
「他人の作品を学習させるのは違反?」といった、
これまでの常識が通用しない新しい問いが試験のトレンドになっています。
「基本はわかるけど、実例が出ると判断に迷う……」
そんな悩みを持つあなたに向けて、
著作権の本質から2026年現在の最新の法的解釈までをスッキリ整理します。
法律をただのルールではなく、
ビジネスを支える「強力な武器」に変えて、確実に得点源にしていきましょう。
目次
著作権の基礎:なぜ「アイデア」は守られないのか?
まず、試験で最も狙われる「著作物」の定義を、本質から理解しましょう。
法律の世界では、以下の4つの条件をすべて満たしたものだけを「著作物」と呼びます。
| 条件 | 噛み砕いた説明 | 試験のひっかけポイント |
| ① 思想・感情 | 書き手の「思い」が入っている | 単なるデータや事実はNG |
| ② 表現したもの | 形になって表れている | アイデア(設定や企画)はNG |
| ③ 創作性がある | その人なりの工夫がある | 誰が書いても同じになるものはNG |
| ④ 文芸・学術等 | 芸術や学問の範囲 | 工業製品のデザイン(意匠権)は別 |
【ここが重要!】アイデアと表現の区別
「魔法使いが学校に行く物語」というアイデアは、誰が使っても自由です。しかし、そのアイデアをもとに書かれた「ハリー・ポッター」という具体的な文章(表現)を真似すると、著作権侵害になります。この境界線は、診断士の法務でも非常に重要です。
生成AIと著作権の「2つの段階」(2026年時点)
AIと著作権の問題は、
「学習時」と「生成・利用時」を分けて考えるのが、合格への最短ルートです。
① 学習段階(インプット)
日本では、著作権法第30条の4により、
AIの学習のために他人の著作物を利用することは、
原則として「許諾なし」で可能とされています。
<なぜ?>
情報の解析は、新しい技術を生むための「材料」としての利用であり、
作品そのものを楽しむ(鑑賞する)目的ではないからです。
② 生成・利用段階(アウトプット)
ここが、ビジネスの現場でも最も注意が必要なポイントです。
<AIが勝手に作ったもの>
人間に「創作的寄与」がないため、原則として著作権は発生しません。
<著作権侵害になる基準>
AIが作ったものが、既存の作品と「類似性(似ている)」があり、
かつ「依拠性(その作品を元にしたことが認められる)」がある場合は、
人間が作った場合と同様に侵害となります。
中小企業診断士・ITパスポート試験 必須キーワード:著作者人格権
著作権には、お金に関する権利(財産権)だけでなく、
著作者の「プライド」を守る著作者人格権があります。
- 公表権:いつ公表するか決める権利
- 氏名表示権:名前を載せるか決める権利
- 同一性保持権:勝手に内容を変えさせない権利
<試験におけるpoint>
これらの人格権は、「一生、本人だけのもの(一身専属)」です。
他人に売ったり譲ったりすることは絶対にできません。
ここが、譲渡可能な「著作財産権」との最大の違いです。
確認問題(過去問チャレンジ!)
【問1:ITパスポートレベル】
著作権法によって保護される対象として、適切なものはどれか。
- ア:新しいゲームの斬新なルール
- イ:Webサイトに掲載されている文章やイラスト
- ウ:プログラムを作成するためのプログラミング言語
- エ:効率的な計算を行うためのアルゴリズム(解法)
【解説】
ア・ウ・エはすべて「アイデア」や「ルール」に該当するため、著作権の保護対象外です。
文章やイラストは「表現」であるため保護されます。
【問2:経営法務(診断士)レベル】
生成AIが作成した画像と著作権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア:プロンプト(指示文)を入力しただけで生成された画像には、入力者の著作権が発生する。
- イ:AI学習のためにインターネット上の画像を無断で使用することは、営利目的であれば一律に禁止されている。
- ウ:AI生成物が既存の著作物と類似していても、AIがその著作物を学習していなければ、依拠性は認められず著作権侵害にはならない。
- エ:著作者人格権は、契約によってAI開発者に譲渡することができる。
【解説】
著作権侵害の成立には「真似をした(依拠性)」という事実が必要です。
アは創作的寄与が不足。イは解析目的であれば原則OK。エの人格権は譲渡不可です。
まとめ:直前チェックリスト
- 著作権 = 登録不要(無方式主義)。作った瞬間に発生。
- アイデアはNG = あくまで「具体的な表現」を守るもの。
- AI学習は原則OK = 日本は世界的に見てもAI学習に寛容な法律(30条の4)。
- 人格権は譲渡不可 = 名前やプライドは、一生本人のもの。
著作権を正しく知ることは、リスクを避けるだけでなく、
あなたが作り出した価値を守る強力な盾になります。
こうした「目に見えない権利」を守る考え方は、
以前解説した情報セキュリティの3要素(CIA)とも深く繋がっています。
情報の「機密性」を守るのと同様に、情報の「権利」もしっかり管理していきましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は、ITパスポートや診断士一次試験「経営法務」の試験で頻出論点の一つ、
生成AIに関する著作権、についてご紹介しました。
是非参考にされてください。

- 本記事の内容は、2026年1月時点の法令および公表されている解釈に基づいています。
- 著作権法やAIに関する法的解釈は非常に変化が早く、今後の法改正や裁判例の蓄積によって、最新の状況とは異なる可能性があります。
- 試験対策や実務への適用にあたっては、必ず文化庁の公式サイトや最新の参考書、専門家の見解を併せてご確認ください。
- 本記事の情報に基づいた判断によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねますことをご了承ください。
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