問題と課題の違い
意味を正しく理解して使えていますか?
「〇〇が問題です」
「当社の●●には課題があります」
問題と課題という言葉、正しく使えていますか?
本日は、ビジネスシーンにおいて正しく理解して使い分けたい言葉、「問題と課題」という言葉の意味について解説します。
明日から使えるビジネス知識~問題と課題の違い~
「問題」とは?
問題とは、自分が理想とする状況(=現在の姿)と、実際の状況との間に存在しているギャップ(隔たり)のこと、を指します。
例えば、日常生活においては現在体重が70キロだが60キロが理想、という場合、この「10キロ」のギャップが問題、となります。
「課題」とは?
一方、課題とは、発生した「問題」を解決するために具体的に取り組むべきタスク・事柄・改善策のことを指します。
先ほどの例で言えば、10キロの減量のために、食事制限をする、運動をする、ということが課題の一例です。
図解と具体例
ここまでの説明を図解したものが上図です。
説明の通り、「問題」はギャップを指しますので、現在と未来の目指す姿を比較した時のギャップや、過去と現在を比較した時のギャップなど、細かく整理すると時間軸がいろいろ考えられますが、そのあたりの理解はざっくりでよいと思います。
そして、その問題を解消するための事柄が「課題」となります。
さらに解像度を上げて説明しますと、課題をより具体化してブレイクダウンして整理すると「改善策」や「戦術」と呼ばれるいわゆるアクションプランに近いものになります。
例の様に、営業利益3,000万円を目標にしている企業の今期の営業利益が1,000万円だった場合、問題は営業利益▲2,000万円です。
この問題の解消のための課題は、
・トップラインの引き上げ(=売上向上)
・経費削減
この2つの課題解決により具体に落としこんでいくことになります。
まとめ
実際のビジネスのシーンで、明確に言葉の意味を理解して使い分けている方、資料などはそこまで多くなく、実際には両者の言葉は混在して使われていることが多くある印象です。
ただそんなときでも、
「これはどっちの意味で使われているのか?」ということを理解の上使えるようになると、みなさんの「問題」に対する解像度もより高まると思います。
是非、意識して使ってみてください。
※注意※
他の方が混同して使っていても、まずはご自身の中で咀嚼してみましょう。
こうした点は非常に重要な言葉の理解と思いますが、意識されていない方にとっては、「細かい指摘」となり、自身の評価や評判を下げてしまうかもしれません。ご留意ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
渥美中小企業診断士事務所
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